ライフスタイルエクステリア特集(週刊エクステリア)

平成28年度のライフスタイルエクステリアの市場では、昨年同様の9分野(デッキ材は人工木、天然木に分類)の動きをリサーチし分析した。

1.全体の市場分析

9分野の総市場は775億4000万円で対前年度比0.3%減となった。

市場の大きい順ではテラスが227億円強で構成比29.3%、続いて人工木デッキ206億円で同26.6%、テラス囲い89億6000万円で11.6%の順となる。

伸長率では照明10.3%増、ガーデンファニチャーの9%増、テラス囲い5.3%増の順となった。

2.9分野ごとについて

9分野中、上昇したのはテラス囲い、ウッドデッキ(木調・木製)、ガーデンファニチャー、照明の5分野で、逆に、減少したのはテラス、オーニング、バルコニー、ガーデンルームの4分野。

主な分野別の状況は以下のとおりです。

1.テラス・テラス囲い

テラス市場は対前年度比5.9%減となったが、テラス囲いは5.3%増。

テラス囲いの風雨・ホコリ除けの機能が市場を作りつつあると見える。

2.バルコニー

同分野は昨年、一昨年と降下、新たなモデル対応で後付市場をとり込めるかが今後の鍵ともいえる。

3.ウッドデッキ

ウッドデッキ分野は、人工木デッキ、天然木デッキともに増加した。

人工木デッキは4.3%増、天然木デッキは2.6%増。近年、中国からの輸入品が見えはじめ、品質面での懸念が囁かれている。

4.オーニング

オーニング市場は、前年度比6.2%減。“日除け”という面だけに固執しない“ファブリックエクステリア”という意識が必要であろう。

5.ガーデンルーム・コンサバトリ―

期待の星、ガーデンルームにやや陰りが見えてきた。同分野は4%減とダウンした。多分にテラス囲いへの移行が考えられる。新たな大型屋根市場への動きが見える

ものの、この分野の行き先はやや不透明だ。

 

平成29年度上半期(1月~6月)の分野別エクステリア実績(日本エクステリア工業会)

日本エクステリア工業会の平成29年上期(1月~6月)の住宅エクステリア・ガーデン系(テラスを含む)の出荷額は約926億5500万円で対前年同期比2%増であった。

分野別実績ではフェンスが構成比33.4%と1位、次いでカーポート24.4%、テラス24.4%、門扉13.5%、合成木デッキ9%の順。

伸長率では合成木デッキが11.5%増でトップ、続いて照明が10.1%増、カーポート3.2%増、表札他2%増、フェンス1.4%増、テラスは横ばいであった。下降したのは門扉2.4%減、ポスト1.8減の2分野。

月別の動向ではトータル金額の高かった3月はポストを除いた7分野が前年比増、反動月の4月の下降の中では、カーポートと合成木デッキ、照明が前年比アップしている。横ばいであったテラスは後半の5月~6月に前年増で昨年並みとなった。

注目の照明は、平均的に昨年を上回っており、安定して業績をアップさせている。

著者プロフィール

週刊エクステリア
週刊エクステリア株式会社協報(東京都千代田区)
1981年(昭和56年)設立、エクステリア関連の専門新聞「週刊エクステリア」を発刊、エクステリアを構成する様々な商材、企業(メーカー・流通)にスポットをあて、市場の流れ(出荷規模、新商品の動き)を具体的に分析、業界人に理解しやすい業界の姿を捉えるべく報道してきた。特に“市場創造”という点に留意し業界の発展に寄与すべく、可能性のある新たな分野への力点、様々な団体支援を行っている。

代表取締役社長(主幹):金井徹
オフィス:東京 03-5295- 0801 大阪 06-6631- 8892

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