11.「お客様の声」を活かそう!

今回は、自分で書く言葉ではなく、施主から出てきた言葉、つまり「お客様の声」の活用方法について、お届けしていきます。

「お客様の声」を活かそう!

「お客様の声」の良さについて、

やはり実際に体験した人が語る「生の言葉」に敵うものはありません。

 

1.活用方法がマンネリ化していませんか?

最近では、「お客様の声」の質問例もテンプレート化されてますから、「お客様の声」を積極的に集めているところも増えています。

例えば、質問例を挙げると、このような内容があります。

  1. 依頼する前までの状況など、抱えていた悩みや願望を聞く。
  2. どんな媒体で弊社を知ったか、そのキッカケを聞く。
  3. すぐに依頼しなかった場合は、どう検討したか、を聞く。
  4. 弊社を選んだ理由や他に比較した会社など、なにが、決め手だったかを聞く。
  5. 実際に完成してどうだったかの、感想を聞く。

ただし、最近ではその活用方法がマンネリ化してきています。

例えば、チラシなどで「お客様の声」をたくさん並べてたり、WEBサイトで、「お客様の声」だけをまとめたページをつくったり・・・

最近では、建材やデザインも均一化されてきているため、決め手となる部分が、「担当の◯◯さんだから・・・」といった、「人」が答えになることが多くなってきています。

「人」自体は、個性がある存在なので、深掘りすれば魅力的な答えになるのですが、より高度な質問技術が求められるため、結構ハードルが高いです。また、質問される施主も、上手く話せるスキルがあるわけでもないので、どうしてもワンパターンな答えになりがちです。

ましてや、自社のコンセプトを掲げ、ターゲットを絞っていくと、似たようなお客さんが集まります。それ自体は、良いことなのですが、比例して「お客様の声」も似たようなパターンになりやすいのです。

もちろん、ワンパターンであったとしても、「お客様の声」がないよりはあった方がいいですが、、、

 

2.そこに「リアル」さを出して、差別化したい

「お客様の声」とは、信用や信頼を築くだけのものでなく、読者にイメージさせ、背中を押すための販促でもあります。例えば、その声の方が、読者自身と同じような状況なら、結果や体験をよりイメージさせやすくなるということです。

だからこそ、「リアルさ」が求められるのです。

例えば、リアルさを出す簡単な伝え方だと、地域柄、方言がある地域なら、喋った言葉のニュアンスを、標準語に直さず、そのまま使うことも挙げられます。

その他には、施工事例の写真に「お客様の声」を差し込んで、見せていく方法もあります。

 

3.あたらしい「お客さまの声」活用を考える

最近のWEBサイトですと、「お客様の声」だけをまとめたページを設け、そのページに誘導するケースが多いです。ですが、文字だけになることや、パッと見て自分との共通性もわかりにくかったりします。また、施工事例に同じ施主の事例があっても、「お客様の声」との繋がりもなかったりします。

他の競合が「お客様の声」を掲載していなければ、それでもかまわないのでしょうが、競合皆が、同じように「お客様の声」だけをまとめたページを設けているなら、その見せ方にひと工夫設けてみましょう。

例えば、施工事例の写真に「お客様の声」を差し込む方法は、読み手側からすると、施工事例の写真を閲覧しながら、「お客様の声」も読める方が、てっとり早くて楽です。しかも、別々に閲覧するより、イメージがしやすくなります。

少し手を掛けて、テンプレート化された質問以外に、施工事例の写真と連動した「お客様の声」を集められると、より魅力的な伝え方になります。施主に写真を見せながら、その当時の感情の動きを語ってもらってもいいですよ。

(つづく)

著者プロフィール

井内 智哉
井内 智哉株式会社デザインアトラクト
2013年6月より、住宅業界専門のマーケティングコーチとして独立。現在は、工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを行う。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。

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