「照明」が対前年度比の伸び率トップ、住宅エクステリアに絡む一戸建て比率が減少

「照明」が対前年度比の伸び率トップ、次いで「合成木デッキ」、「スクリーン」

(H28年度 日本エクステリア工業会出荷統計より)

日本エクステリア工業会の平成28年度の出荷統計はガーデンエクステリア(7商品分野)で約1547億7300万円、対前年比0.9%増、ウォールエクステリア(5商品分野)で570億4500万円、2.6%減、両方を合算した住宅向けエクステリアは2118億1900万円となり、0.1%マイナスの微減となった。商品分野で伸び率の高かったのは、順に照明の10.5%増、合成木デッキの5.5%増、スクリーンの5%増、笠木・手すりの3%増。実質金額による貢献では、フェンスが12億1600万円増加(伸び率2%)、合成木デッキが8億2700万円、笠木・手すり4億1200万円の順となり伸び率トップの照明は2億3700万円のプラスで実質金額では4位の伸びであった。

減少分野ではテラスが11億7200万円(3.9%減)、門扉7億600万円(2.7%減)、バルコニー6億1000万円(6.1%減)の順となり、11%減で最も減少率の高かったサンルーム・風除室は2億8300万円で4番目の減少額であった。

住宅エクステリアに絡む一戸建て比率が減少、買い替え需要対策が求められる。

(H28年度新設着工統計より)

国土交通省による平成28年度の新設着工数は97万4137戸で対前年度比5.8%増、一戸建ては43万3727戸で3.7%増とまずまずの動きを見せた。ただ住宅エクステリアに絡む一戸建ての動きは総数の比率が44.5%と前年より0.9%減少、消費税増税による駆け込みがあった3年前の平成25年と比較すると5.4%一戸建て比率が下がっている。全体で89万3000戸(28年度より9%少い)の時の一戸建て数は44万3291戸で約2.8%(戸数で1万2564戸)減少している。一戸建て比率が着実に減少していることは新築連動型のエクステリア商品に影を落としている。狭小地対応商品へ動き、取り替え需要の掘り起こし、眠っている分野への市場創造展開等が求められる。

E&Gアカデミー、今年度で20期を迎え、業界あげての人材育成に対応する。

エクステリア設計の専門校「E&Gアカデミー全日制」は今年度で20期を迎えた。同青山校(東京都港区南青山)の今期は新入生12名を迎え、4月10日、入学式が行われた。同校は平成10年に開校、これまで総合コース(全日制1年)と単科コース(週1回)を合わせて約1200名の卒業生を出し、業界に対する貢献度は高い。近年、全日制の入学者は減少、傾向にあるもののサポーター制度を立ち上げるなど業界あげての人材育成対応を求めている。

著者プロフィール

週刊エクステリア
週刊エクステリア株式会社協報(東京都千代田区)
1981年(昭和56年)設立、エクステリア関連の専門新聞「週刊エクステリア」を発刊、エクステリアを構成する様々な商材、企業(メーカー・流通)にスポットをあて、市場の流れ(出荷規模、新商品の動き)を具体的に分析、業界人に理解しやすい業界の姿を捉えるべく報道してきた。特に“市場創造”という点に留意し業界の発展に寄与すべく、可能性のある新たな分野への力点、様々な団体支援を行っている。

代表取締役社長(主幹):金井徹
オフィス:東京 03-5295- 0801 大阪 06-6631- 8892

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