設計でのエクステリアデザインのポジション 第2回(全2回)

後編 文化の質を向上させるゲート・門からのアプローチ空間の在り方とエクステリアメーカー商品選択のポイント

1.エクステリア商品の選択のポイント

Q.エクステリアの商品を選択するときに、素材の問題がひとつあるとして、あとは性能とか、デザイン性とか、施工のし易さなど、価格など一般的には思い浮かぶのかなと思いますが。

最終的には価格になってしまいますね。あとはユーザー、オーナーさんの意見としてはメンテナンスというのは必須になるので、公共建築に使おうと思ったら基本的にメンテナンスフリーでないとなかなか使えない。フリーとまではいかないまでも、それほど、いちいちメンテナンスしなくてもある程度で済むというのが条件になります。

 

Q.すると、どのようなものになるのでしょうか。

アルミはひとつの選択肢です。それから、被覆されているもの、鉄だったらいわゆるどぶづけとか厚い皮膜で覆われたもの、スチールも樹脂で皮膜されたものとか。あとは自然素材。石だとかそういうものは物性が変わらないので。水で流せばきれいになるようなものは、メンテナンス性がいいと思います。

 

Q.すると、性能、デザインはエクステリアの選択時にはあまり期待していないということでしょうか。

デザインを形の話だとすれば。それはもう材料の話ではなくて、逆に材料を選んだものにふさわしい形を私たちが考えなくてはいけないと思います。それは選択肢のひとつ。それは選ぶ根拠ではなくて、これをやればこの形、こういうものをやるんだったらこの形という、逆にデザインが発展する側の要因だと思うので、最初のスタートではないです。ただ、土地のその場所が持っているものの中に何が上がってくるかは、やはり地場の産業とか、もともとその場所で採れているものがあれば、それを積極的に使いたいと思います。

 

Q.基本的に、自分で設計する素材とかコストが決まって、自分で設計していくという方向性になるのでしょうか。

まあ、そうですね。

 

Q.既存の製品から選ぶというのは?

それは、コストを意識するとそうなりますね。ゼロからつくるとどうしても高くなりますので。それは予算との関係になりますから、既製品の中で選ばざるを得なくなります。あとは納期とか。納期によってはこれでなければできないとか。それは、その中で何を選ぶかは、時間の話とコストの話が一番大きいのではないでしょうか。そこで素材をこれでなくてはだめだといっても、始まらないので。

 

Q.事業主、施主さんの要望などで、決める要素はありますか。

外構のデザインでは、そこまで言われたことは実はないですね。トータルのデザインとしてどうか、っていうところはありますが、ひとつひとつのデザインについて、これは嫌だからというのはあまり経験上ありません。

 

2.外構商品のメーカー評価

Q.外構の商品については、メーカーがいろいろありますが、評価ありますでしょうか。

外構のメーカーについて、ここが良いとか悪いとか、あまり気にしたことはありません。予算の中で上がってきたもの、セレクトできるものをその都度、今だとネットで調べられるので、そういうなかで候補を挙げてその中で選ぶという形です。必要に応じて、商品説明を受けたりします。以前に比べたら減りましたね。自前でカタログを持つのも、基本的に持たない方針に変えましたし。基本的には、ネットで調べられる製品はネットで調べると。ただ、実物は見ないと分からないので、候補が3つくらい決まったらサンプルをとってもらって、そこで決めます。

 

Q.外構の商品って難しいですよね。リアルなものを見ないと分からないものがありますし、展示場にいってもリアルなものを展示というのは少ないわけですから。そこらへんは、設計者の方はどのように考えて、どのように決めていくのでしょうか。

外構の場合は、材料をほとんど現地で取り寄せます。建物が終わってきて、外構の方に入るのはだいたい後半なので、そうするともう現物をみて決めることが多いと思います。設計の時にはそこまで決められないので、アルミにするかスチールにするか、それはコストが判断してくれて、こういうスペックで入れておきましょうと。

 

Q.すると、設計者推薦のリストが付くわけですね。

最後の施工管理で、または実施設計のところで見直しや、予算的な見直しなど入るのでしょうか。

予算的な見直しは、ほとんどないです。枠のなかで決めざるを得ないんですけれど、特に公共建築が特に多かったので、1社指定というのができないものですから、どうしても同等品扱いで、3社くらい見積りはするし、スペックも同じようなスペックで、ただ3つくらいあるようなものというものから選ぶので、最終的にデザインを決めるのはやはり現場なんです。その現場で予算があって、コンストラクトの方から出てきたもの、出てきたメーカーの中から選ぶというのが、公共建築はどうしてもそうなってしまいます。だから、自社で設計すれば、デザインすればそれは特注なので、それは製作ものという値段で入るんで変わらないのですが、既製品で選んだ場合は、最初からは決められないという。まあ、同等品と書けばほぼそれになることが多いのですが。ただそこは、逆に決定権はないです。そういう書き方した場合ですね、どうしても予算が合わないのでこっちで決めてくれと言われたらそっちで選びます。それは内外問わずです。

 

Q.外構の商品には、あまりメーカーの差はないのでしょうか。

そんなに種類が多くないとは思います。別にアルミに関わらず、そんなに多くはないです。特に総合的に扱っているようなところは。

 

Q.話が変わりますが、エクステリアの商品についての、建築基準法で決まっていると思っているのですが、ブロック塀のような安全性に基づくような法的なもの、地方の条例で決まっているような、法的な規制の差異はあるのでしょうか。

工作物になれば、例えば塀だったら、2m以上になれば工作物ということで申請を取らなくてはならないのですが、逆にそれ以外だと高さ以外だとないんじゃないかな。あまり聞かないです。2m以内であれば工作物ではないので、製品の保証は要りますけれども、許可申請を取る必要はないです。

 

Q.それは、ゲートや入口の規制もないのでしょうか。

ないと思います。申請上はないです。あとは品確法に引っ掛かるものだけですね。

 

Q.駐車場はどうでしょうか。

駐車場は、駐車場の法律があるので、それは掛かってきますね。ただ、そこにつくのはゲートでしょうか。

ゲートに屋根がつくと、構築物になってしまうので、場合によっては建築物になってしまうので、それは建築基準法がひっかかりますね。

 

Q.住宅のカーポートは、2mありますが。

あれは掛かると思います。

 

Q.そうすると、基本的には、外構商品は2m以内であればそれほどひっかからないと。

建築にからむ法律はないですが、いま品確法が厳しくなっているので、作ったメーカーの責任がそこで担保されるのではないのでしょうか。法律のどこかが許可してというのではなくて、つくったところの責任が発生しているのだと思います。だから、厳しいですよね。

 

Q.あと、南三陸もそうでしたが、防災、防火対応の外構についてなにかお考え、評価がありますでしょうか。

防火性能というのは、アルミには何か工夫がないかなあとは前々から思っていますが、材料そのものは耐火性能があるとは、いまのところは言えないので、まあ木と同じですよね。厚みでカバーするのか、耐火材が発泡するようなものができるとかないと。軽くて強い構造材で耐火性能があればすごく良い材料だなと思うのですが、まだちょっとハードルが高そうです。あとは災害の時には、逆にプレハブみたいなものの、軽くて移動しやすくて、組み立しやすいという、プレハブシステムのようなものがもっとスマートにできると、使い道が沢山あるのかなと。今のコロナ渦で密を避ける小部屋を作りたいというような時に、簡単につくれるようなもので、しっかりしているもの。だからアルミというのは、そういう可能性も高いと思っています。

 

Q.テレワークで家に仕事ができる環境がない場合には、庭に小型家屋をつくっている例もないわけではないですよね。

昔からそういうアイデアはみな、建築家は持っていて、方丈記ではないけれども、庭に茶室みたいなものを簡単にアルミでつくるという夢はいろんな人が仰っています。実際、作ったりもしているんですが、普及していないですよね。だけど、こういう事態になると、隔離などという話になると、需要があるかもしれない。こういうパーティションでつくるというのも。いま駅にありますよね。あまり入りたいとは思わないのだけれど、でも需要はあるかもしれない。それに適しているのは、アルミのような軽い素材だと思うのですが。ひとつの部材がわりと規格化しやすくて、組み立てが軽くてできる。スチールで作ったら重くてしょうがない。そういう可搬性というか、それは防災的にも役に立ちそう。それこそ、震災の段ボールで区切るのを規格化するという動きがありましたが、それはアルミで作る必要もないような気がするけれども、使い終わった後の回収の仕方とか、再利用とか、そういうところまで視野に入れて考えていくのは何か面白そうな気がします。やはり今は回収するサイクルをどう作るのかというのは、メーカーさんはすごく大変だと思うので、逆にそういう仕組みが作れたら、面白そうですけれどね。エネルギーコストもアルミだとやりやすいんじゃないでしょうか。鉄よりは遥かに。そのへんはどうなんでしょうか。

 

Q.設計者の方からみて、外構商品を作っているメーカー、まあ小さいところもあるとは思いますが、大手が勢ぞろいして得意の分野であるようにも思うのですが。これをやってほしいというような要求はありますでしょうか。

最近よく使っているのは、アルミの庇ですね。ハニカムパネルの庇です。これは専門のメーカーさんがいらっしゃいます。一枚パネルで、それを壁からステイを取って付けますが、躯体に取り付けるところが、すごくコンパクトにできています。鉄でつくるとどうしてもごついものになるのですが。あればもうちょっといろんなバリエーションがあってもいいのかなと思います。

出光美術館門司 キャノピー

 

Q.アルミのパネルみたいなのがあると面白いのでしょうか。

意外とハニカムパネルというのは伸びていない気がします。ジョイントが結局ネックなんですよね。シールで留めるしかないので、なにか機械的にとめるようなファスナーみたいなものを開発できれば、もっと普及するのではないか。建築的にパネルをジョイントしようとすると、どうしてもいまはシール留めになってしまうので。シールはどうしても最長でも5、6年で切れて、受けの樋で12年くらい持たせているくらいの感じなので。10年以内にメンテナンスをするんだったら。最近はあまりみないけれど、ガスケットのサッシみたいな、ああいう発想でアルミを留めるというのは何か開発してもらったら使えそうですね。

 

3.ゲート・門とアプローチ空間

Q.最後に、ゲート、門についてはどう思っていらっしゃいますか。

まず、建築に門が必要かという話ですが、学校も一時は門をなくそうという動きがありましたが、池田小学校の事件があったので、やっぱりセキュリティで守りましょうとなっている。そうするとどこかで手を挟まれた事故があったりして。あれも軽ければ大事にならなかったのではないか、そいういうところにもアルミの可能性があるかもしれません。そもそも門が何のためにあるのかというのは、その場所の持っている力を見極めることからだと思います。

岐阜県図書館 ゲート

 

Q.昔、ニュータウンを計画したときには、オープン外構というか、欧米風の門なしで芝生にそのまま面しているようなものが流行っていましたが。

公共建築という以上は、やはり敷地周りも本当はオープンであって欲しくて、ここからここまでは管理しているからオープンの時間、それ以外はクローズな時間と決めるというのは、自分の土地じゃない限りは本当は変じゃないかと思っているので、あまり門自体をデザインしたことはないです。ないですけれど、岡田所長は最高裁でかなり拘って、細密な鉄の鋳物のフェンスをずっと巡らしましたが、デザインするならば、ああいう必然が必要ですね。

いま、デザインしようとすると、公共建築では病院とかセキュリティで守られるところは確かにないことはないのですが、逆に24時間入れる病院という方が必然だし、そのための病院なので。ちょっと製品の話になかなかならないのですが。

閉める以上はセキュリティをどう確保するかということなので、隙間があって入れちゃっていいかとか、じゃあ誰を防止しようとしているのかとか、今は車でボーンと入ってくる事件などがありますけれど、そういういう時にはどうするのかとか、なんかそこまで考えないと、見掛けのフェンスをつくってもあまり意味がないかなと。やるのなら、どこまで防御するのか、何で開閉するか、自動開閉させるのか、セキュリティのことをしっかり詰める必要があります。防災という意味では、防潮堤というのがありますね。床から上がってくるものとか、自動で閉鎖されるものとか含めて、かなり大掛かりな防潮堤は、車が上を通るのだとするとアルミだともたないのでステンレスとかスチールになってしまいますが、地下鉄の入口などにある手で運ぶようなものは、あれは多分アルミのハニカム状のものだと思うのですが、その辺は使い分けると防災のニーズがあるのではないでしょうか。

 

Q.駅の近くの、やや醜悪な駐輪場のスペースについて何かお考えがありますか。

外構商品の中で関連するかもしれませんが、駐輪場のデザインが優れているのは、北欧のデザインですね。優れているというのは、なんてことはないのですよ。パイプが1本、流れているだけみたいな。ハンドルにひっかけるだけで、自立しているんです。日本の考え方が厄介なのは、40cmに1台、並べようとするから醜いものができてしまう。少し余裕を見れば、すごく簡単な仕組みで、例えば今は車輪止めだけのようなものがありますよね。あれも幅があればあれだけですむのに、2段にしようとか、重ねようとかするから、すごく目障りなものができてしまって、そこはそもそもの発想が違うんじゃないのかな。

 

Q.でも、ハンドルの幅がありますよね。

だから、その幅を確保すればいいわけですよね。それを縮めようとするから、いろんな難しいことが起きるのであって、最初のこれはこれだけ必要だという計画をすれば、きれいに、余計なことをしなくてもちゃんと留められます、そして倒れないでできますと。そういうのは、北欧のデザインはとてもスマートにできていていいなと思います。歴史的な観光名所の広場に自転車置き場があっても、全然気にならない。日本の駐輪場って確かにあまりきれいではないですね。

 

Q.ゲート、門からアプローチ空間というか、足の感触をどう考えていくかが重要といっておりましたが、どのようにお考えでしょうか。外構との繋がっていくところですが。

入って、必ずしもまっすぐではないですよね。必ず曲がって、逆に曲げて、曲げたところに何がアイストップとしてあって、こっちに何が見えて、見せないでとか、そういう仕掛けづくりは日本建築のセオリーのようなものがありますね。そういうのはすごく大切なことだと思います。敷地に余裕がないとしても、じゃあ建物の周りをわざわざ1周させて入るとか、それはデザインの工夫だと思うので、どうやって導きをつくっていくか、物語だと思います。玄関に入るまでの間にどういう仕掛けをつくるか、それはやはり中の空間がいきなり玄関を開けてどーんではないとすれば、やっぱり入口に入るまでの空間も導きとしてつくってあげる、それは庭木などと一体になった外構のつくりかたではないかなと思います。日本建築の素晴らしいところだと思います。

 

Q.一種のバッファのようなものが必要なのでしょうか。

そうだと思います。特に住宅のようなプライベートな場所に対して、道からいきなりじゃないつくり方を少しでも考えるのが面白いんじゃないかなと思います。

 

Q.内部空間からの張り出しみたいな、住宅などでも流行っていますが、ああいうのが公共空間でもあるのかわかりませんが、どのようにお考えでしょうか。

私は、内と外の間は幅があるべきだと思うので、よく言われるのは昔の縁側のようなもの、狭間の間がどれだけ厚いかで、文化の質のようなものを計れるのではないかと思います。歴史的に言えば、厚みをどれだけ小さくできるのかが近代化の技術だったわけですが、もうちょっと経済原則だけではない、ちょっと立ち止まって考えようみたいなこの時代の中でいうと、内と外の間の幅を少しでもとって、少しゆっくりしましょうよというデザインが必要なんじゃないでしょうか。それは、機械的にエネルギーを使って冷やさなくても庇があれば直射日光は遮られるとか、平等院にも見られるような、目の前に池があって、そこに反射した光が奥まで入ってくるというのも知恵だと思うのです。そのために庇が深くあって、そこを反射面に利用している。いろんなことが複合されますよね。だから、近代建築、現代建築のガラス1枚でという発想は今はもう無くなってきていますけれども、逆にそこをダブルスキンにして、エネルギーをかけてやる方法、エネルギーをかけないでそこをもう少し昔に戻って厚くする方法、そこはインテリア、エクステリアの間をつなぐいろいろなデザインというのが建築そのものだと思います。昔のことを知るというのは、そういう楽しみがあります。それはぜひ考えていきたいと思っています。公共建築でも、立体的になったとしても、上の方に外部に開放された空間を設けるというのが今は結構多いですし、パブリックスペースというのが、いわゆるエクステリアではなくて、建物の中にもそういうものが存在する必要が出てきている。オフィス空間の中にも、いまはそういうものがありますよね。宮下公園のところなどは、全てがそういう感じです。あれはもう都市の内部といってもいい感じなので、新しい都市空間になっている。

 

Q.物流センターや工場など機能性で出来上がっているものは、どうでしょうか。

視点としては必要だと思います。建設の経済効率だけでやっていいものと、そうではなくてそれがゆえにエネルギーコストがもっと掛かるような話だとしょうがないので、トータルで考えないといけない。いま、生産建築もそういう視点で評価されているものがありますね。

 

4.エクステリアのポジション

Q.エクステリアについて、話しておきたいことはありますか。

私は土木の設計の考え方と建築のエクステリアって本当は同じはずだと思うのですが、実は全然違う考え方なんですよね。そこはもうちょっと行き来したほうがいいんじゃないかなと思っています。土木で設計するスタンスというのは、すごく安全率が高くて、公共だから安全率が高いのですが、ある意味かかるものはかかるというスタンスでやっていますよね。エクステリアって建築の範囲で考えると、どうしてもコスト優先で残り物でデザインするみたいになってしまうのは寂しい。そこは本当は違って、やはりエクステリアって公共のもの、パブリックな工作物、構築物っているのは、土木設計、都市設計と同じグレードで話さないといけないんじゃないかなと。そうするともっとコストオンしてもいいんじゃないかなと思います。

 

Q.総建築費用の何パーセントがエクステリアとか、残ったものがエクステリアとかいう発想がおかしいですよね。

そこは都市を作るという発想にしないと景観も作れないし、長持ちするものがつくれない。逆に長持ちするものを作って欲しいということですね。

 

ありがとうございました。

 

インタビュー

(一級建築士)津嶋功
株式会社岡田新一設計事務所 代表取締役社長

略歴

  • 1958年 熊本生
  • 1980年 早稲田大学理工学部建築学科卒
  • 1982年 早稲田大学大学院理工学研究科修士過程修了
  • 1982年 株式会社岡田新一設計事務所入社
  • 2013年 同社代表取締役社長

現在の活動: 「横浜こどもホスピスプロジェクト」に取り組む。

岡田新一事務所の略歴 岡田新一氏は、最高裁判所庁舎や警視庁本部庁舎・宮崎県立美術館など数多くの公共建築物を手がけた都市建築家。

公共建築物の「密度の高いデザイン」 「機能に即した合理性」「周辺環境と連繋した都市計画」を追求し、建築業界の発展に寄与した。

1957 年に東京大学大学院修士課程修了後、鹿島建設株式会社に入社。

米国 エール大学建築芸術学部大学院を修了したのち、Skidmore Owings and Merrill 設計事務所勤務、鹿島建設株式会社理事・設計部企画課長を経 て、’69 年に岡田新一設計事務所を設立した。

事務所設立の契機となった のは、同年に行われた最高裁判所新庁舎の設計競技だ。丹下健三氏のチームを抑えて 1 等当選したことで注目を集めた。

完成した最高裁判所新庁舎 は’75 年度の日本建築学会賞・建築業協会賞を受賞している。

このほか、’88 年岡山市立オリエント美術館の第 1 回公共建築賞(文化施設 部門)最優秀賞(建設大臣賞)をはじめ、宮崎県立美術館(恩賜賞・日本芸 術院賞/ともに’96 年)、中近東文化センター(BELCA 賞ロングライフ部門 /2003 年)、’08 年春の叙勲旭日中綬章など、多くの誉に輝き、都市計画な どの分野で功績を収めた。

著者プロフィール

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