見込み客へのリサーチ

リフォームの本質は、「古い」「汚い」「不便」などの、不満の解消や悩みを解決するため、新しく改装することを指します。それらを解消・解決したいからこそ、リフォームを依頼するわけです。

つまり、商品を提案する際や、集客のために宣伝する際には、見込み客の悩みが何なのか?を、リサーチして知っておく必要があるのです。また、日常的に業務としてリサーチし続けていくと、自然と不満や悩みを収集できるため情報発信にも困らなくなります。

ですが、この「リサーチ」が重要であることを知っていたとしても、「何をどうやって調べればいいかわからない。」という方が多かったりもします。見込み客の方に「あなたは何で悩んでいますか?」と聞いたとしても、『よくある悩み』しか出てきません。そして、よくある悩みで訴求したとしても、見込み客に響きにくい内容になったりします。

そこで今回と次回では、その「リサーチ」についてお届けします。

リサーチには、 2つの対象と2つの方法があります。

まず対象には、

  • 見込み客
  • 競合

そして、方法には、

  • オンライン
  • オフライン

の2つの方法があります。

今回は見込み客の部分に絞って、リサーチの方法をお届けします。

リサーチの方法 ①見込み客へのリサーチ

1.リサーチの目的

目的は見込み客の「現状」を理解し、“潜在的”な「悩み」「フラストレーション」「願望」「思い込み」を“顕在化”していくことです。

  • レベル1:本人が自覚している(※既に顕在化されている)
  • レベル2:本人が無意識に感じている(※潜在的)
  • レベル3:本人も気付いていない(※根本的).

レベル1の段階は“何らの症状があり、明らかにリフォームの必要性を実感している状態”です。ただし、今すぐ客なので競合も多く、自覚しながらリフォームしていないのであれば、しない・してない・できない理由があるのかもしれません。

レベル3の段階までいくと、見込み客自身もリフォームの必要性を感じていないことが多いです。そこに対しては、提案や情報発信などで、見込み客自身も気付いていない、隠れている「思い込み」「フラストレーション」「悩み」「願望」に、気付かせてあげることが求められてきます。

2.リサーチで引き出す3要素

見込み客へのリサーチには、押さえておいてほしい3要素があります。

  1. 思い込み
  2. フラストレーション
  3. 願望

①「思い込み」

一般の方はそこまで家のことについて詳しくありません。ですが、何らかの情報収集から、常識だと思っていることが、いくつもあります。

  • デメリットの情報(○○はこうなんじゃないの?)
  • 見積もり依頼など問い合わせしたら売り込まれる。
  • キッチンは○○でなければいけない。
  • 収納スペースは多くなければいけない。

などの思い込みをリサーチし、正しい気付きを与える提案や情報発信に繋げていきましょう。

②「フラストレーション」(不安、不満)

リフォームをしないことで抱えてしまう問題や悩み(現在住んでいる家の不満)、リフォームに対する知識(工期やお金など、わからないことへの不安)を、いくつも抱えています。

  • キッチンが閉鎖的で、料理をしながら他の事ができない。
  • 狭い(広い)庭だけどなんとかしたい
  • 防犯が気になる
  • 隙間風が入り、冷暖房の効きが悪い。
  • どこでどれだけのお金が掛かるのかわからない。

などの、不安や不満をリサーチし、解消・解決するための提案や情報発信に繋げていきましょう。

③「願望」

不安や不満とは反対に「こんな家が理想的」「こんな○○にしたい」などの願望を、少なからず持っています。

  • 周りの目線を気にせず、庭でBBQしたい。
  • 動線がスムーズで、料理をしながら他のこともしやすい。
  • 昼間は電気を付けなくても部屋が明るい。
  • 夏はほとんどエアコンがいらず、冬も1台で十分に温かい。

予算を意識して、願望に対して「無理かも」という壁を作りやすいのですが、「もし予算に制限がなければ?」という視点も交えて、願望を引き出してみましょう。理想を意識させ、ワクワクさせることも提案のポイントです。

見込み客 ✕ オンラインリサーチ

1.悩み相談・解決サイトの利用

yahoo知恵袋」「教えてgoo」などの質問サイトで、リフォームの主なキーワードで検索するという方法です。例えば、yahoo知恵袋で「リフォーム キッチン」と検索すると、関連した質問がいくつも出てきます。質問があるということは、その内容について悩みがあるということなので、訴求内容のポイントとして参考にしましょう。ちなみに、見るのは質問だけで構いません。回答は、業者だったり的外れだったりしますので見なくても大丈夫です。

2.資料請求時のアンケート

インターネット上からの問い合わせや資料請求時に、リサーチしたい内容を付け加えるという方法です。ホームページにチカラをいれていて、すでに沢山の情報が掲載されており、問い合わせも順調であるなら、そのまま申し込みフォームに、リサーチしたい内容を付け足しも構いません。

まだホームページ戦略が力不足であるなら、プレゼントを差し上げる代わりにアンケートに答えていただくという方法もあります。プレゼントの内容は、小冊子やレポート、動画配信や診断シートなど、お客さんのリフォームのためになるような内容を差し上げてください。

見込み客 ✕ オフラインリサーチ

1.見学会・イベント時のアンケート

見学会やイベントを行った時に、参加者にアンケートを書いてもらいましょう。「アンケートを書いてください。」と投げかけると抵抗がある方が多いので、参加者に対しては受付けを設け、名前も含め一枚の紙で収まるよう、受付用紙とアンケートが一緒になった紙で「受付けお願いします。」と差し出した方が、自然に書いてもらいやすいです。

アンケートとしての必要項目だと、

  • 本日の見学会(イベント)を知った経路
    (チラシ、ネット、紹介・・・)
  • リフォームについて知りたいこと、相談したいこと
    (住宅・エクステリアの商品・機能、予算などの費用面、建築に関わる法的な問題・・・)
  • ご予定をお聞かせ下さい。
    (時期:1年以内、2年以内、かなり先、予定はない・・・)
  • 総予算

などが挙げられます。

2.ヒアリング

実際に会って聞く方法ですが、『見込み客』と『引き渡し後のOB客』とでも聞くポイントが異なります。

①見学会やイベントなどで見込み客に聞く場合

質問にはいろいろありますが、ここでは鉄板の質問をお伝えいたします。

「Aさんにとって、いい○○とは、どんな○○ですか?」
(例:いいキッチンとは、どんなキッチンですか?)

数学のような決まった答えがない場合において、相手の答えが引き出せるので、効果的な質問です。答えが続かないようでしたら、「例えば?」「具体的には?」と質問をしてみてください。

自「Aさんにとって、いいキッチンって、どんなキッチンですか?」
A「使いやすいキッチンですね。」
自「例えば、どんな感じだと使いやすいですか?」

ヒアリングのコツは、最初は広く引き出して、徐々に具体的に絞り込んでいくと、答えてもらいやすいです。

②引き渡し後のお客様の声の場合

リフォーム後に取材に行き、エピソードを聞く方法です。質問の紙を渡して書いてもらうより、できるかぎりインタビュー形式を取ったほうが、お客さんの満足度も上がりますし、より濃い声が聞き出せます。ここで集まる声は、そのままホームページなどに掲載できます。

押さえておいてほしい主な質問項目を挙げると、

  1. 新しくリフォームする前の状況は?(どんなことで悩んでいましたか?)
  2. なぜ、リフォームしようと思ったのですか?
  3. 弊社を何で知りましたか?
  4. すぐに依頼しましたか?迷いませんでしたか?
  5. 依頼しなかった場合、何がネック(壁)になっていましたか?
  6. このまま依頼しなかったとしたら、どうなってましたか?
  7. 弊社を選んだ理由は?他に比較した会社は?
  8. 途中、印象に残っていることはありますか?
  9. 実際にリフォームしてみてどうでしたか?(一番良かったところなど)

などがあります。答えが少ない場合は「例えば?」「具体的には?」と、質問をして彫したげてみましょう。

(つづく)

著者プロフィール

井内 智哉
井内 智哉株式会社デザインアトラクト
2013年6月より、住宅業界専門のマーケティングコーチとして独立。現在は、工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを行う。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。

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