8、女性を戦力化する

①女性の持ち味を生かしましょう

女性の持ち味はいろいろあります。単なる事務職と思われていた時代は過去の話しです。いまでは女性が活躍している会社はとても明るく、確実に成長もしています。工務店業界は従来どちらかというと男社会の色でした。ところが、リフォーム業界が注目されるようになると、女性の進出が目覚ましくなってきました。この流れはエクステリア業界にもいえるのではないでしょうか?デザインや暮らしかたにこだわる女性ならではの分野といえます。何より今は、お客さまの住まい改善の決定権も主婦にかなり移行しています。そこで、女性スタッフの持ち味で特に注目したいのが、“ご縁づくり”“友だちづくり”がとても上手だということです。男性の場合は少なからず遠慮してしまうケースの多い初対面のお客さまとも世間話から、あっという間に親しくなれる特技を持っています。すぐ親しくなれると本音の会話ができるようになります。心開く関係づくりができる(効果性)と商談成立も早まります(効率性)。信頼関係が高まるので、商談金額もより高まります。人当たりの良い女性は、現場管理や社内管理においても、その持ち味をフルに発揮します。

 

②採用したい人財は「明元素」の3つ

人財における必要最低限の条件と言えば、やはり「明元素」です。明るく、元気(健康的)で、素直な人財。大事なのは経験があるかないとかいうより、素直か否かです。そんなタイプほど覚えるスピードが早く、即戦力化しやすい人財といえます。その逆に経験者や  有資格者などは、前のキャリアが邪魔をしてなかなか新たな組織に馴染めない場合があります。前回までに再三お話しした「自社の仕組み」に忠実に行動し、こまめにホウレンソウし、分からないことは素直に質問、すぐ実践していけるタイプは特に伸びます。たとえば、友だちづくりが上手で自社商圏内に多数の友人や知り合いがいる女性。こういうスタッフが一人でも入社すると、集客がとてもラクになります。自社をショップ化しておきますと、昼間ぶらりとそのお友だちが立ち寄ってくれるようになります。自社のイベントや教室にも参加してくれます。さらに、得意技を活かした講師にもなってくれる可能性もあります。結果、人脈の輪が広がります。

 

③職種ごとにも戦力化できます

営業面では自社現場の近隣を何度となく挨拶周りしていると、立ち話から次第に仲良くなって、ご近所宅に上がり込めることができる女性。その後もその方とずっとお付き合いを続け、自社の社長との面談設定ができる女性。こんな女性スタッフならほとんどの場合、成約に近づきます。現場監督では、初めはよく専門用語が分からなくても、毎日、掃除や片づけで現場に行っているうちに次第に覚えます。ホウレンソウがマメにできるので職人さんも次第に言うこと(指示)を聞いてくれるようになります。現場をショールーム化していく主役にもなれます。アフターでもずっと継続的なお付き合いをしていくので紹介も増えてきます。設計分野では寄り添う関係になれるので細かな気遣いが感じられる設計ができるようになります。さらに、管理面では特にお客さま情報の取り扱いが丁寧なので見込み客の場合でも決まるまで管理をし続けます。そのため見込み客の失注率などが、かなり減ります。以上のように営業面のほか、現場管理面、設計の面、管理の面など職種ごとに戦力化が可能です。また、会社全体を見渡しても、日々いろいろな来店客が増えてくるので社内が明るく、そしてみんなのマナーも良くなり、ひと気を感じお客さまともその雰囲気で心開いた会話が速やかにできるようにもなります。エクステリア業界もきっと、これから変わります。

著者プロフィール

丹羽 啓勝
丹羽 啓勝株式会社スペース・デザイン研究所
昭和28年生まれ東京都葛飾区出身。昭和51年早大理工学部建築学科卒。準大手建設会社にて、建築工事管理担当。その後、住宅関連FC本部にてサービスシステム企画、開発、SV、教育研修等歴任。平成3年、現在の会社を設立。しばらくの間、大手から中堅ハウスメーカー、不動産会社、建築・リフォームのグループ、FC顧問を務める。現在は、地元密着、顧客密着している本物志向の中小工務店、リフォーム企業、建材店等を主な対象に、マネジメント力、マーケティング力、テクニカル力の3つのバランスの取れた経営環境づくりを支援。

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