4、お店を構える

1.事務所スタイルからショップスタイルへ

いかにも事務所風の住宅会社は、とても入りづらいく会社の前をうろうろして入れないお客さまも結構いるようです。普段から来店がある場合は、元気で明るい挨拶も自然にできるようになるためにも、まず、目指していただきたいのは、日々の来店客を増やすことです。そのためには、ひと気を感じるショップづくりを心掛けることが大事です。そのことによって、社風も次第に変化しサービス業としての体質となり、挨拶やマナー、言葉遣いも自然にブラッシュアップしていきます。外観、ファサードには、木や自然素材を活用し、親しみの持てるデザインにします。また、外から店内を見やすくしておきます。たとえば、入口近くに接客・イベントスペースを設けておくなど外から見ても、ひと気を感じするように工夫しておきましょう。出来て当たり前の基本ですが、お客さまが来店されたら、みんな立ち上がり「いらっしゃいませ!」、お帰りになるときは「ありがとうございました」と、みんなでお見送りする徹底することがすごく大事です。

 

2.いつでも立ち寄れるショップ

次に、会社の近所に自社のファンやお馴染みさんを増やしていく活動をはじめます。自社の商売とは直接関係ないと思っても、お客さまが関心ありそうなことであれば、どんどん取り入れていきます。衣食住に関しての情報発信やイベントを定期開催して、自社ファンを増やしていきます。情報発信は、月刊ミニコミ紙とHP、SNS、動画などを活用します。また、イベントに関しては、1回きりのイベントより、シリーズ化して開催します。日頃から数名程度の小規模イベントを定例化し、イベントを特別なものとせず日常の活動にするのです。「売り込む営業」は嫌われるだけですから売らずして売る仕組みを、日々構築していきましょう。イベントを行うこと自体が目的ではなく、初来店のお客さまを増やし馴染みのお客さまを育て、OB客のアフターにもつなげていく仕組みをつくることが狙いです。参加対象は主に主婦ですので楽しくなると、自然にクチコミで広めてくれるようになります。

 

3.あらゆる販促を来店につなげる

チラシ、月刊ミニコミ紙、DMなど、あらゆる販促活動を来店につなげていきます。以前は、反響電話というように、電話での問い合わせを増やすことに重点を置いていましたが、折込チラシの反響も新聞購読率が年々低下していることやネットで何でも調べたり選んだりする時代ですので、効果が少なくなっています。複数の会社から見積もりが来る「ポ―タルサイト」も、大きく影響しています。1万枚のチラシを折り込んで、ようやく1件の反響があるかないかです。これでは費用対効果が悪くなっていきます。そこで、例えば、チラシから自社のHPにつなげ、そこから、来店につなげていくことを考えてみてください。特に、チラシに場合は売り込み型やメニュー型にせず、お客さまに役立つ情報をシリーズ化し掲載していきます。イベントの案内も掲載しておきましょう。ガーデニング情報もいいですね。より詳しい話は、まずは、ホームページで見てもらい、さらに詳しい話は当社で、と、つなげていきます。来店促進策を日常から取り組んでください。熱心なファンが増え、きっと、様々な相談件数が増えていくようになります。

SD研 (株)スペース・デザイン研究所

著者プロフィール

丹羽 啓勝
丹羽 啓勝株式会社スペース・デザイン研究所
昭和28年生まれ東京都葛飾区出身。昭和51年早大理工学部建築学科卒。準大手建設会社にて、建築工事管理担当。その後、住宅関連FC本部にてサービスシステム企画、開発、SV、教育研修等歴任。平成3年、現在の会社を設立。しばらくの間、大手から中堅ハウスメーカー、不動産会社、建築・リフォームのグループ、FC顧問を務める。現在は、地元密着、顧客密着している本物志向の中小工務店、リフォーム企業、建材店等を主な対象に、マネジメント力、マーケティング力、テクニカル力の3つのバランスの取れた経営環境づくりを支援。

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